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【禁聞】水汚染問題無視 当局は裏で鎮圧工作か

2013年02月26日

 

【新唐人2013年2月22日付ニュース】中国山東省濰坊(いほう)市などの企業が高圧水井を使い、工業廃水を地下に押し流し、水汚染を引き起こしている件に対し、関連政府部門は沈黙を続けています。このことは民衆の強烈な不満を買っています。あるネットユーザーによると、濰坊市当局は北京の中央政府と通じ、緘口令を敷き、地下の汚水醜聞の暴露阻止を企てているそうです。報道をご覧ください。
 
中国の環境汚染はすでに、地表、空から地下にまで浸み込んでいます。先日、環境問題専門家の鄧飛さんが微博(ミニブログ)で、山東省濰坊市の化学製品工場と製紙工場が致死性のある汚水を地下に押し流し、管理の目を逃れていることを暴露。さらには、この種の手口は多くの地域ですでに何年も行われているとのことです。
 
このニュースはネットユーザーたちに注目され、次々と転送。同時に官・商が結託し、“子孫を絶やす”恥知らずな真似をして、多くの同胞を地下水汚染の“難民”にしてしまったと厳しく非難しています。
 
しかし、監督管理部門は未だに何の回答も出しておらず、お決まりの“現在調査中”の言葉さえありません。あるネットユーザーは、人々が頻繁に告発し、メディアが何度も取り上げる中、地方政府と環境保護局、安全監督部門が調査の過程で不正行為を見抜けないはずがないと疑問を投げかけます。
 
環境問題専門家 張俊峰さん
「利益を追及する地方官僚は企業とグルになって、皆を騙しています。このような状況下、企業は以前のように正常に生産し、納税し、現地に一定の利益をももたらすことが出来ます。しかし、彼らはこれらがもたらす害、他人や子孫への害を顧みていないのです」
 
2月16日、鄧飛さんは微博(ミニブログ)で、さらにがっかりさせる情報を発信しました。山東省濰坊市政府が北京と通じ、地下水汚染醜聞の封じ込めを企てる一方、現地では記者を含む40人あまりを拘束したというのです。
 
環境問題専門家 張俊峰さん
「地方政府は経済利益の為、公権力の使用を惜しまず、民衆の監督・告発に対し、残酷な弾圧を行っています。彼らは異見が出ることは許さないのです」
 
実際、汚水を地下に直接流すのは珍しい事ではありません。共産党傘下の時事問題誌“半月談”は2010年5月号で、“地下への汚水排出:知らぬ間に近づく致死性の脅威”という警告を発しています。同誌は汚染企業が吸水坑を掘り、こっそり地下に汚水を捨てる以外に、高圧ポンプを使って大量の汚水を直接地下に注入していると指摘。また、南方の一部企業は、汚水を地下の鍾乳洞に排出しているそうです。
 
この報道は、当時一時的な世論の波を巻き起こしたものの、最終的には当局によってもみ消されました。地下への汚水排出に対する有効的な制限措置が取られることはなく、却って多くの悪質な環境汚染事件を引き起こしました。さらには汚染企業に対する住民の集団抗議が各地で頻発しています。今年の旧正月早々、江西省上饒(じょうじょう)市玉山県双元村では、地元化学製品工場“三清化学工業工場”の汚染に抗議し、村民1000人以上による集団抗議が起きています。
 
山東省煙台市民 張さん
「彼らは執法部門として全く機能していません。この様な状況の下では、汚染を止めさせることは難しいです。ここ山東省だけでなく、全国どこも同じです。これらの部門はすでに利益交換の場となり、金さえもらうと目をつぶり、汚染はそのまま続くのです。このような行政の不作為が形成されています」
 
四川省成都市の人権活動家・黄琦さんはラジオ・フリー・アジアに対し、水と土は農民の生活に欠かせない命綱なのに、当局は汚染問題において企業と結託し、汚染企業の庇護および環境保護データの捏造を行っているため、民衆がやむなく反抗を起こす局面を作り出していると述べています。
 
中国の水資源は3分の1が地下水です。中国地質調査局の専門家は国際地下水フォーラムでの発言の中で、中国の9割の地下水が汚染されており、そのうち6割はかなり深刻な汚染を受けていることに言及しました。
 
新華網の報道では、188都市に対する地下水調査の結果、およそ64%の都市の地下水が重度、33%の都市が軽度の汚染を受けており、清潔な地下水はわずか3% であると伝えています。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)

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